リモートワーク時代の経理業務体制の構築

こんにちは!だんだん秋が深まってきていますね。

さて、今回はリモートワーク(テレワーク)についてお話していきます。最後までぜひご覧ください。

近年、リモートワークの普及が加速する中、多くの企業が業務体制の見直しを迫られています。特に経理業務は、企業の財務状況を支える重要な役割を果たすため、リモートワークに適応した体制構築が急務です。本コラムでは、リモートワーク時代における経理業務体制の構築方法とポイントについて解説します。

 

 

 

目   次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレワークとは総務省が推進する働き方のひとつで、情報通信技術(ICT)を活用し、自宅(在宅)やサテライトオフィスなどの離れたところで仕事をする働き方です。

テレワークを導入することで、オフィス代や事務用品、社員の交通費などを削減できる可能性があります。また通勤や人間関係のストレスが軽くなることで、社員のポテンシャルが引き出されることも考えられます。

 

 

1. リモートワークでの経理業務の課題

 

 

リモートワークにおける経理業務には、以下のような課題が存在します。

 

  • 紙ベースの書類管理:従来の経理業務は紙ベースの書類が多く、リモート環境での管理が難しい。

 

  • 承認プロセスの遅延:対面での確認や承認ができないため、承認プロセスが遅れるリスク。

 

  • データのセキュリティ:企業の財務情報は極めて機密性が高いため、リモート環境下での
  •             情報漏洩リスクが増加。

 

これらの課題を解決するためには、適切な体制構築とツールの導入が必要です。

 

 

 

 

 

2. デジタル化の推進とクラウドツールの導入

 

 

経理業務をリモートワークに適応させるには、まず デジタル化 を進めることが不可欠です。紙ベースの書類管理から脱却し、すべての書類を電子化することで、場所に縛られずに業務を遂行できるようになります。また、電子化された書類の管理には、 クラウドツール を活用するのが効果的です。

テレワークを経理業務に導入するために必要なことを3つ解説します。

 

 

領収書の電子化

 

領収書は「紙」です。テレワークは離れたところで作業をするため、領収書はスキャナを使って電子データにしなければいけません。一手間かかるように思えますが、膨大な量の領収書の現物をオフィスで抱えているより、経理業務では電子データを使い、現物領収書の管理は別途行うように切り分ける方が効率的とも考えられます。

 

 

各種帳票の電子化

 

経理業務ではさまざまな帳票を扱いますが、これらの帳票も電子データ化しなければいけません。理想的には経理業務をシステム化して、紙の帳票を使わないことです。実務では帳票を印刷して費目などをチェックすることが考えられますが、できる限り電子化することで、テレワークはスムーズに進みます。

また後述しますが、経理業務のシステム化、テレワークの導入にはクラウド会計ソフトがとても相性が良いと考えられます。

 

 

 

ICT環境の整備(PC、ネットワーク、執務環境、クラウド、勤怠管理など)

 

テレワークはICTを活用した働き方のため、パソコンやセキュアなネットワークなどが必須となります。必要とされる環境整備には、パソコン、ネットワーク、執務環境(机や椅子、サテライトオフィスなど)、テレワークの勤怠管理方法等が考えられます。

ICT環境の整備はテレワーク導入の障壁となりがちです。しかしながらテレワークを導入するための助成金などもありますので、うまく活用すればテレワーク導入にかかる経費を削減することができます。

会計ソフトや経費精算システム、請求書管理ツールなどをクラウドベースにすることで、担当者がどこにいてもリアルタイムで情報にアクセスし、処理を進められます。さらに、承認フローをシステム化することで、承認作業の効率化やプロセスの見える化も可能です。

 

 

 

 

 

3. コミュニケーションとチームワークの強化

 

 

リモートワークでは、対面でのコミュニケーションが制限されるため、情報共有の不足や誤解が生じやすくなります。そのため、経理部門では定期的なオンラインミーティングや、情報共有ツールの活用が求められます。

 

チャットツール や プロジェクト管理ツール を導入することで、リアルタイムでのやり取りや進捗状況の共有がスムーズに行えます。
また、電話で頻繁に連絡を取る必要がある場合には、会社がスマホを用意する必要があります。スマホの代わりにオンライン会議ツールを導入すれば、相手の顔を見ながら話すことも可能です。定例会議をオンラインツールで開催すれば、自宅からでも参加できるようになります。

 

また、スケジュールを共有し進捗状況を可視化できるツールを導入すれば、テレワークでも従業員の業務管理がしやすくなるでしょう。これにより、業務の透明性が高まり、担当者間の連携も強化されます。

 

 

 

 

 

4.  セキュリティ対策の強化

 

 

リモートワーク時代において、セキュリティの確保は最重要課題です。経理業務では特に、 アクセス権限の管理 や 暗号化 、 二要素認証 などのセキュリティ対策が不可欠です。

 

クラウドツールを利用する際は、信頼性の高いサービスを選定し、データのバックアップや不正アクセス防止策を徹底することが求められます。また、担当者全員に対して、情報セキュリティに関する研修を定期的に実施し、意識を高めることも重要です。

 

そこで、セキュリティシステムやVPNの導入、パソコンの操作ログを管理するソフトをインストールするなど、対策を講じていく必要があります。

 

経理担当者のなかには、デジタル化が進められているとはいえ「紙で印刷した方が数字の確認がしやすい」という人もいます。その場合、自宅で紙を印刷するならパソコンだけでなく、プリンターにもセキュリティ対策が必要です。印刷情報がプリンターから削除されるかを確認し、印刷した紙の処理方法もルール化しておきましょう。

 

どのようにテレワークを実施すれば良いか、ルールをしっかりとマニュアル化し共有することが重要です。そうすることで、セキュリティリスクを抑えながら経理のテレワーク化が図れるでしょう。

 

 

 

 

5. 業務プロセスの見直しと自動化の推進

 

 

リモートワークに移行する際、これまでの業務プロセスをそのまま維持するのではなく、 業務フローの見直し を行い、リモート環境に適した形に改善することが求められます。たとえば、重複している作業や手作業での処理を自動化することで、効率化を図ることが可能です。

 

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) を導入することで、経費精算や伝票処理といった定型的な業務を自動化し、担当者の負担を軽減することができます。これにより、より付加価値の高い業務に時間を割くことが可能となり、全体の生産性が向上します。

 

経理業務にアウトソーシングを活用するのも有効な手段のひとつです。会計処理や伝票作成、会計データ作成や入金額の照合など、幅広い業務を経理のプロに外部委託できます。

 

アウトソーシングを利用すると、コア業務とノンコア業務をすみ分けでき、業務フローの改善や最適化が図りやすくなります。業務負荷が重かった経理のルーチンワークをアウトソーシングすることで、従業員がテレワークを検討しやすくなる点は、大きなメリットといえるでしょう。

 

紙やデータで送られてくる精算書や領収書をアウトソーシング事業者に送付すると、データ入力や照合、仕訳などを対応してもらえます。プロに依頼できるので業務品質が向上し、テレワーク化を含め人員配置を最適化できるでしょう。

 

弊社では、経理代行サービスはもちろんのこと、給与計算、年末調整等の関連業務を含む給与計算業務に係るトータルサポートを承っております。

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6. まとめ

 

 

リモートワーク時代の経理業務体制の構築は、デジタル化の推進、セキュリティ対策の強化、コミュニケーションの円滑化、そして業務プロセスの見直しと自動化が鍵となります。これらの取り組みを通じて、リモート環境でもスムーズかつ安全に経理業務を遂行し、企業の財務基盤をしっかりと支える体制を整えることができます。

 

これからの時代において、経理部門は新しい働き方に柔軟に対応しつつ、より効率的で高品質な業務を目指す必要があります。そのためには、テクノロジーの活用と、組織全体での意識改革が求められるのです。

 

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また次回、お会いしましょう!最後までご覧いただきありがとうございました。