こんにちは、毎日暑くなってきましたね。暑いと冷たい飲み物がおいしく、ついつい飲み過ぎてしまいます。
今回は「経費精算Q&A」と題しましてシリーズでお送りいたします。日々の業務の中でよくある疑問やちょっとしたモヤモヤに、経理目線で分かりやすく答えていきます。
第1回は、こんなシチュエーションからスタートです。
💡Q:「うっかりレシートを捨ててしまいました。これってもう経費にできないんでしょうか?」
✅ A. 実は、レシートがなくても“条件付き”で申請できるケースがあります!
経費精算といえば、「レシートの提出が必須」と思いがちですが、
実際には “やむを得ず紛失した場合” に限っては、レシートなしでも精算が認められるケースがあります。
ただしこれは“例外的な対応”であり、「いつでもOK」というわけではありません。
申請する際には、代替資料や申立書などで、支出の正当性を丁寧に説明する必要があります。
では、実際にどんな対応方法があるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
🔍 レシートがないときの主な対応方法
1. 社内の「レシート紛失申立書」を使う
多くの企業では、レシートをなくしたときのために「申立書(もしくは自己申告書)」というフォーマットを用意しています。
これは、「いつ・どこで・何に・いくら使ったか」を自分で書面に記載する形式です。
記入項目の例としまして以下の項目があげられます。
- ・支払日
- ・支払先(店名など)
- ・金額
- ・内容・目的(何に使ったのか)
- ・支払い手段(現金、カードなど)
- ・紛失の理由(もらい忘れ、破損、うっかり廃棄 など・・・)
この申立書に上司の承認サインをもらい、経理に提出する流れが一般的です。
経理としても「証憑(しょうひょう)なしで精算を認める」以上、書面での証明と上長の承認は、会社としてのリスクヘッジにもなります。
2. クレジットカードや電子決済の明細を代わりに提出する
近年増えてきたのが、キャッシュレス決済の履歴を証拠として提出する方法です。
たとえば・・・
- ・クレジットカード利用明細
- ・交通系ICカードの利用履歴(Suica・PASMO など)
- ・モバイル決済アプリの取引履歴(PayPay・楽天Pay・QUICPay など)
こうした明細は、少なくとも「●月●日に●●という店で●●円支払った」という事実を証明できます。
ただし注意点があります。
「何を買ったのか」が分からないケースでは、補足説明が必要になる場合があります。
例としまして・・・
- ・【OK】出張中の「●●ホテル」で宿泊費を支払った(カード明細にホテル名が出る)
- ・【グレー】「Amazon」などでの支払い(詳細な購入内容が分からない)
→ このような場合は、「○○用の文具費」などと用途をメモ書きし、申請の正当性を補足しましょう。
3. 「どうしても証拠が残っていない」場合はどうなる?
最終手段としては、「事情を詳細に記載した申立書」のみで対応するケースもあります。
ただしこれは、企業での判断によっては却下されることもあるため、必ず事前に企業のご担当者に相談してみてください。
申請が通るかどうかは、以下のような点も見られます。
- ・内容が業務上明らかに必要な支出か
- ・金額が常識的な範囲内か
- ・同じような紛失を繰り返していないか
- ・その他の証拠(スケジュール表、メールなど)で裏付けられるか
などで判断されます。
✖ 頻繁な「レシート紛失」はNGです ✖
ここまで読んで、「なんだ、レシートなくしても何とかなるんだ」と思われたかもしれません。
が、これは 緊急避難的な対応 にすぎません。
経費精算は、会社の資金を正しく運用するための大切なプロセス。
「証拠がない支出をOKにする」には、経理・上司・監査の信頼が大前提です。
同じ人が何度も申立書を出していれば、やはり「管理が甘いのでは?」と見なされてしまいます。
✅ 再発防止の工夫:レシートは“もらったら即スマホで撮る”
レシートは小さくて軽くて、すぐどこかへ行ってしまう困りもの。
ですが、ちょっとした習慣で防げるケースもたくさんあります。
おすすめは、「レシートを受け取った瞬間にスマホで撮影する」ことです。
最近の経費精算システムは、画像添付で申請できるものがほとんど。
紙のレシートをなくしても、「画像データがあればOK」という企業も増えています。
弊社で使用しております「マネーフォワード」にも経費清算システムが導入されております。
レシートや領収書をスマホで撮影し、清算システムに画像を添付するだけでOK。レシートの紛失も防ぐことができます。
マネーフォワードについての詳しい内容は、お気軽にご相談ください。名古屋経理代行サポートセンター
📝 まとめ
💡 今回のQ&Aのポイント 💡
- ・レシートをなくしても、申立書や明細などで代替できる場合がある
- ・ただし、あくまで“例外”としての扱い。頻繁な紛失は信用を損ねる
- ・キャッシュレスの明細は、証拠として有効(用途の説明を添えると◎)
- ・レシートは「もらったら即スマホで撮る」が最強の予防策!
今回はレシートをなくした時のQ&Aでしたが、いかがでしたでしょうか。
「経費精算」って、ついつい後回しにしがちですが、
ちょっとした工夫やルールの理解で、グッとラクになります。
会社内だけでは細かい内容の改善が難しい・・・とお困りでしたら、一度弊社にお問い合わせいただければと思います。
貴社の「困った!」ことを詳しくお聞きし、業務改善のご提案等をさせて頂いております。
社会保険料、源泉徴収税の控除を含む給与計算から、給与明細の発行、給与振込まで各種代行業務や、クラウド給与・勤怠ソフト導入のご提案などもさせていただいております。
気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。→ 名古屋経理代行サポートセンター
今回紹介したシリーズが、皆さんの日々の業務の中で「助かった!」と思える小さなヒントになれば幸いです。
また次回の「経費精算Q&A」でお会いしましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。